ありのままの医療現場を知っている看護師は、テレビで医療ドラマを見ると違和感を覚えることが多いと思います。つい現実と比較してしまい、思わず突っ込んでしまう看護師は少ないないのではないでしょうか。

例えば、医療ドラマではいつも同じ医師や看護師が働いているので、現実とは大きく異なります。劇中はいつもの顔ぶれで病棟や外来、そして手術まで担当しており、「こんなことは現場では絶対にありえない」と感じてしまうでしょう。実際の医療現場では様々な医療従事者が仕事をしていて、それぞれに分担が決まっています。そのため、複数の業務を掛け持ちすることはなく、病棟と手術室で働く人が同じだということはありえないのです。

また、看護師が最も違和感を覚えるというのが、患者の臨終のシーンです。医療ドラマでは、臨終間近の患者が一言二言何か言葉を発してから亡くなっていくシーンをよく見かけます。しかし、実際に臨終間近になると意識が混濁してしまって、言葉を発することができないのが現実です。また、医療ドラマの臨終シーンでは、モニターに表示される脈拍が一定ですが、実際は脈拍は乱れるのが一般的です。

このように、実際に医療現場で働いている看護師は、医療ドラマを見るとどうしても突っ込まずにいられなくなります。しかし、医療ドラマは突っ込みどころが満載である反面、共感できる部分もあり、テレビで医療ドラマが放送されるとつい見てしまう看護師は多いようです。